新型コロナウイルス感染症の流行もあり、ここ数ヶ月でLINEヘルスケア・first callなどのオンラインでの診療・健康相談サービスが飛躍的に発展してきました。
そうしたサービスを利用して、副収入を得るというのが今回の目標です。
医師であれば始めやすい、給与所得以外の所得を得られる(税金をコントロールしやすい)といったメリットがあります。
LINEヘルスケアについては以前記事として書きました。
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【オンライン診療】LINEヘルスケアで月10万円の副収入を目指す
続きを見る
今回はfirst callで副収入を得る方法について解説していきます。月にもよりますが、今の所15万円/月程度は安定して収益を上げることができています
first callで月15万円の副収入を目指す
first callとは
first callはメドピアの連結子会社であるMediplatの事業で、オンラインでの健康相談サービスを提供しています。
仕事の内容としては相談者の質問に対しテキスト回答を行うことになります。
23歳男性
以前から時折心窩部の痛みがある。吐き気などはないがすぐ受診したほうがよいか
↓
医師
胃潰瘍などが考えやすいかと思います。その場合は胃酸を抑える飲み薬が有効ですので、症状が続くようなら一度消化器内科を受診されると良いでしょう。
ただ腹痛などが強いわけでなければ、今すぐの受診は必要ないかと思います。
だいたいこんな感じですね
なお運営母体であるメドピアは医師用ポイントサイトとしても優秀で、年間5万円程度のポイント収入を得ることが可能と以前書きました。 オンライン健康相談に加えて、ポイントサイトでも収益を上げていくと良いでしょう。詳しくは下記の記事に書いています。
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【シリアルコードあり】メドピアでの効率的なポイントの貯め方を紹介 年間5万円を目指す【医師用ポイントサイト】
続きを見る
どの程度収益があるのか?
報酬は現在相談1件あたり100円〜500円となっています(相談者からの評価で変動 基本は300円)。
参考までに、自分の収益は下記のようになっています。
3月 | 4月 | 5月(現時点) |
21.8万円 | 15万円 | 23万円 |
first callの実践
first call 医師 登録
first call for Doctors | 医師新規登録[first call]
上記サイトからメールアドレスを登録すると、登録メールアドレスにメールが届きます
メール内リンクからサイトに飛び、書類を登録します。
- 医師免許証
- 振込先銀行口座(ネットバンク等どこでもOK)
- 顔写真
があれば大丈夫です。なお顔写真は非表示にできます
個人情報をあまり出すのは色々とリスクが高いので、非表示とするほうが良いでしょう。
相談に回答する
登録を終え、ログインをすると下記のような画面になります。
新規の相談(未回答の相談)がある場合は"■未回答のテキスト相談があります。 確認する"と表示されます
こちらをクリックして未回答の相談に回答しましょう。 相談への回答画面は下記のようになっています
回答内容は150文字以上です。自己紹介文なども含めての150文字なので、文字数を埋めるのに苦労することは少ないでしょう。たまに質問が短すぎでは…というものもありますが、そのあたりは技量です。
自己紹介文などは自分なりにテンプレートを作成しておくのが良いでしょう
さて8割程度の相談は一度回答すると終了ですが、一部で返信が来ることがあります。
その場合は"あなたの回答に返信がありました。 確認する"と表示されるので、こちらをクリックして追加の回答を行いましょう。
追加回答の場合は文字数制限がないので、困ることはありません。
たまに相談者の方から回答者(医師)のレビューをつけてもらえます。2020年5月現在はレビュー評価に応じて報酬金額が変わる報酬体系となったため、患者満足度を上げる回答を目指しましょう!
画面が見づらい!
新規相談が投稿されたときの表示は1行しかないので、正直見落としやすいです。
…ので下記の"未回答のテキスト相談一覧"ページを開いておくのがおすすめです。
なお本サイトには自動更新システムがないので、各自で適宜ページ更新を行いましょう。
最近は競争率が激しめなので、早めに相談ページを開かないと回答できません(別の人がページを開いていると、"他の回答者が回答中です"と出て回答できなくなる)。
ただしサーバーに負担をかけすぎるのはNGなので、過剰なリロードは控えましょう
副業として見たfirst call
first callの副業としての、メリット・デメリットをまとめました。
メリット
自分の考えるメリットは以下の通りです
- 給与所得以外の所得(雑所得/事業所得)を得られる
- PCとインターネットさえあれば時間・場所を選ばない 初期コストが必要ない
- 医師としての参入障壁を利用可能 単価が高め
給与所得以外の所得
first callの収入は給与所得ではなく、雑所得ないし事業所得に分類されます。他の例としては、Uber Eatsやクラウドソーシングでの報酬と同じですね。
雑所得になるか事業所得になるかは複雑な部分がありますが、いずれにせよ経費を利用可能な点は大きいです。例えばPC代・光熱費(ネット回線費)・家賃などを家事案分を利用して経費として利用することが可能です。
さらに事業所得で青色申告特別控除を利用すれば、年間65万円の控除を受けることもできます。
青色申告特別控除の申請については、下記の記事で詳しく書いています。
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【青色申告特別控除】開業届・青色申告承認申請書の提出
続きを見る
医師のアルバイトは単価が高いとはいえ、給与所得に分類されるものではこうした控除を活用できません。
累進課税制度では収入が上がれば上がるほど税負担が増してしまうので、副業で雑所得・事業所得を得ていき節税道具として利用することはコストパフォーマンスが高いです。
初期コストの低さ
医師として登録する際の書類送付などの手間はありますが、始めるのはノーコストです。 またPCとネット環境があればどこでも始めることが可能なため、病院で寝当直をしながら相談に回答するという合わせ技も可能です。
単価が高め
first callには医師免許という参入障壁があるため、先述のUber Eatsなどと比べればコストパフォーマンスは良いです。
Uber Eatsはだいたい時給1500〜2000円前後とされますが、first callでは300円/1件として時給3000〜4000円程度は可能な感覚です。
デメリット
一方で、いくつかデメリットもあります。
- 今後の収益が不透明
- 回答件数が安定しない
- ”時間の切り売り”の延長である
- 単価が低め
今後の収益が不透明
現状はそこそこの収益を上げられていますが、今はいわゆるバラマキ期間(先行投資期間)なので今後同等の収入が得られるかどうか怪しいところがあります。
ユーザ拡大を目指すフェーズでは収益性が高いものの、ある程度拡大が終わってからはどんどん還元率が悪化して旨味が少なくなってしまうことはよくあります。これはPayPayなどのQRコード決済還元合戦を思い返していただけると解りやすいでしょう(以前は20%還元だったが現在は1%にまで低下)。
実際、firstcallでは以前よりも相談報酬が低下しました。 以前は1000円/1件という時期や、500円/1件という時期もありましたが現在は基本が300円/1件に低下しています。
とくに現状は寡占市場のため、サービス提供者の心持ち一つで案件単価が60%以上も下落したという事実は肝に銘じておいた方がよいです。
相談件数が安定しない
相談者の相談がないとそもそも始まらないことや、他の医師が回答してしまうと回答出来ないことからなかなか新規相談をゲットしづらいことが多いです。
ただ相談件数の総数が増加傾向のため、相談が全くなくて収益が上がらないことは少なくなってきています。
単価が低め
さっきと言っていることが逆じゃないか!と言われてしまいそうですが… 現在の報酬体系では3000円〜4000円/時間程度なので通常の診療業務と比較してかなり低いです。
外来診察であれば、診療科にも依りますがクリニック・市中病院なら時給1万円〜1万5千円程度が一般的でしょうから、5分の1程度ということになります。
ただこれについては寝当直と組み合わせたり、他の作業(例えば家事など)と組み合わせることで効率的に時間を使う方法はありますね。
時間の切り売りビジネスの延長
first callについて紹介してきましたが、これはあくまでも労働力を提供して収益を得ている状況です。
医師免許というバックグラウンドを活かした仕事で単価が高いとはいえ、自分の時間を投じた分しか収益は上がらないので将来の収益増が見込みづらいです。過剰に時間を投じることはオススメできません。
まとめ
first callを使って月15万円の副収入を目指しましょう
所得は雑所得/事業所得として得られるので、経費や青色申告特別控除など節税道具として利用することが可能です。
ただ時間の切り売りビジネスの延長なので、過度な労働力投入はおすすめしません。次へのステップアップくらいに考えておきましょう