楽天にはSPU(スーパーポイントアッププログラム)というものがあり、楽天証券や楽天銀行、楽天市場など楽天の複数サービスを利用していると楽天市場で商品を購入する際のポイント還元率がかなり増加します。
楽天市場は楽天のショッピングサイトであり、かなり豊富な品ぞろえを誇ります。また普通の商品を買うのと同様にふるさと納税を行えます
このように複数の楽天サービスを利用し、ポイントを得ることを世間では"楽天経済圏"と呼ぶこともあります。
当ブログでも楽天証券で楽天カードを使ったクレジット決済を利用すると、投資信託の購入でポイントが獲得できるという記事を書きました。
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【楽天証券】楽天カード クレジット決済でポイントを貯めながら積立投資【インデックス投資】
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上記の方法を実行するためにも楽天カードの入会が必要です。
楽天カードにも種類があるため、今回は楽天カードの比較をしていきます。
結論から先に書くと、楽天ゴールドカードを選んでおけば80%の人は問題ないと思います
楽天カード 比較
大まかな共通点・ブランド
まず始めに、楽天カードは大きく3種類あります
- 楽天カード
- 楽天ゴールドカード
- 楽天プレミアムカード
3カードとも楽天市場で他のクレジットカードよりもポイントが多く得られます。
種類や年会費、ポイント還元率などについて比較してみます。
種類 | 楽天カード | 楽天ゴールドカード | 楽天プレミアムカード |
年会費(税込) | 0円 | 2,200円 | 11,000円 |
ポイント還元率 (通常のお店) |
1% | 1% | 1% |
ポイント還元率 (楽天市場) |
2% | 4% | 4% |
付帯保険 (海外旅行傷害保険) |
上限2,000万円 利用付帯 |
上限2,000万円 利用付帯 |
上限5,000万円 自動付帯 |
ラウンジ利用 | - | カードラウンジ 年2回利用可能 | プライオリティ・パス発行可能 |
その他特典 | - | ETCカード無料 |
楽天プレミアム1年間無料 |
楽天市場でのポイント還元率が上がる
楽天カードはどこで使っても還元率1%が基礎ポイントとして付きます。
また3種類共通で、楽天市場で購入するとポイントが+1%されます(合計2%)。さらに楽天ゴールドカード/プレミアムカードでは、ここに+2%のボーナスが得られます。
また楽天会員の場合、基礎ポイントとして1%の還元があります。以上を合計すると、下記のようになります
種類 | 楽天カード | 楽天ゴールドカード | 楽天プレミアムカード |
楽天市場以外での購入 (カード通常利用分) |
1% | 1% | 1% |
楽天市場での購入 | 3% | 5% | 5% |
発行ブランド
3種類の発行可能ブランドは以下のとおりです。
種類 | 楽天カード | 楽天ゴールドカード | 楽天プレミアムカード |
American Express | ○ | × | ○ |
Mastercard | ○ | ○ | ○ |
VISA | ○ | ○ | ○ |
JCB | ○ | ○ | ○ |
楽天ゴールドカードだけアメックスがありませんが、楽天カード・楽天プレミアムカードは4大ブランドが全て利用可能です。
以降の項目では、3種類のカードの特徴について書いていきます。
楽天カード
もっともシンプルな楽天のクレジットカードが楽天カードです。
楽天カードマンのCMでもおなじみですね。
- 年会費無料
- 楽天市場でのポイント還元率が+2%
- 楽天証券 クレジットカード決済で投資信託購入が可能
このカードはとにかく年会費が無料なことが一番大きな特徴でしょう。
それでいて楽天市場でのポイント還元率は+2%(カード通常利用分と合わせて合計3%)が獲得できます。通常のクレジットカード利用では1%なので、3倍のポイントが得られることになります。
楽天市場はそんなに使わないという人ならこれで十分です。楽天ゴールドカードの項で詳しい計算式を載せますが、楽天市場での年間購入額が11万円以下の方はこのカードが一番良くなります。
またクレジットカード発行でポイントが5000ポイントもらえるキャンペーンが常時開催されています。
楽天カードは下記のリンクから申し込み可能です
楽天ゴールドカード
続いて中位ランクの楽天ゴールドカードです。一番オススメです。
- 年会費2200円
- 楽天市場でのポイント還元率が+4%(1ヶ月あたりの上限5,000ポイント)
- 空港でカードラウンジが利用可能
- 楽天証券 クレジットカード決済で投資信託購入が可能
年会費はゴールドカードの中では安め
年会費は2200円かかりますが、ゴールドカードの中では格安の部類です。
無料発行可能なゴールドカードとして有名なものにエポスゴールドカードやイオンゴールドカードセレクトがありますが、いずれも通常カードからのインビテーションが基本的に必要です。
※エポスゴールドカードはいきなり発行可能ですが、その場合は年会費が発生します
それ以外では年会費が10,000円程度かかるカードも多いです。
ゴールドカードの年会費
dカード GOLD(年会費11,000円)・JCBゴールド(年会費11,000円)など
楽天市場でのポイント還元率が+4%:楽天カードとの損益分岐点
楽天市場でのポイント還元率が楽天カード(ノーマル)より+2%となります。
2200円の年会費から計算すると、2200/0.02=110,000つまり1年間に11万円以上楽天市場で買い物をするなら楽天カードを発行するよりオトクが取れます
楽天市場で楽天ふるさと納税を使えばそれだけでも11万円程度は使用するはずなので、楽天ゴールドカードにする価値は十分にあります。
ふるさと納税だけで足りなければ少し日用品を買えば良いですしね
ふるさと納税限度額は条件で変わりますが、年収800万円程度なら既婚者(独身より下がる)であっても年間11万円程度の枠があります。
以上から2200円という先行投資はかかりますが、十分に回収可能な金額と考えます。
空港でカードラウンジが利用可能
空港では出発までの間軽食をとったり座って休憩ができたりするスペースとして、カード会社が運営しているカードラウンジがあります。
国内45箇所(32空港)、海外3箇所(2空港 ハワイ・韓国)にカードラウンジはあり、楽天ゴールドカードでは年2回(9月1日〜8月31日の間)まで無料で利用ができます。
具体的なラウンジの場所を知りたい方は公式サイトを参照してください
楽天ゴールドカード まとめ
楽天ゴールドカードは、楽天市場での購入において通常の楽天カードに加えてさらにポイントが+2%獲得できます。
年会費は2200円とゴールドカードの中では安く、全国の空港ラウンジ(カードラウンジ)も利用可能でコストパフォーマンスの高いカードです。
またカード発行時には2000ポイントが貰えるキャンペーンがあります(時期によってはさらに多くなります)。
楽天ゴールドカードは下記のリンクから申し込み可能です。
楽天プレミアムカード
通常発行できる楽天カードの最高峰が楽天プレミアムカードです。
年会費は11,000円とかなり高くなりますが、その分ゴールドカードと比べても特典が多く利用可能です。
- 年会費11,000円
- 楽天市場でのポイント還元率が+4%(1ヶ月あたりの上限15,000ポイント)
- プライオリティ・パスで空港ラウンジが利用可能
- 楽天プレミアムが1年間無料
- 海外旅行傷害保険が充実(自動付帯で上限5,000万円)
- 楽天市場での買い物で、最大さらに+2%となるキャンペーンがある
- 楽天証券 クレジットカード決済で投資信託購入が可能
楽天市場でのポイント還元率が+4%※付与ポイント上限UP
楽天ゴールドカード、楽天プレミアムカードともに楽天市場でのポイントが+4%還元されるようになっています。
しかしポイント還元上限額が異なり、楽天ゴールドカードでは5,000ポイント/1ヶ月が上限のところ楽天プレミアムカードでは15,000ポイント/月が上限となります。
ややこしいのですが、+4%のうち+1%分は"楽天カードとしての"ポイント還元として別に扱われます。
つまり5,000/0.03=166,667円/月までの購入でしか楽天ゴールドカードではポイント還元が得られません。
一方楽天プレミアムカードだと、15,000/0.03=500,000円/月の購入分まで+3%のポイント還元が得られることになります。
ポイント倍率比較 | 倍率 | ポイント獲得上限 | 購入可能金額上限 |
楽天カード(通常分) | 1% | 5,000 | 500,000 |
楽天カード | 1% | 5,000 | 500,000 |
楽天ゴールドカード | 3% | 5,000 | 166,667 |
楽天プレミアムカード | 3% | 15,000 | 500,000 |
この違いのため、いわゆる楽天ポイントせどりをしている方からは楽天プレミアムカードが愛好されています
プライオリティ・パス:航空会社ラウンジが利用可能
プライオリティ・パスは空港にある航空会社のラウンジに入れる特典のことです。
ん?ゴールドカードのカードラウンジと何が違うの…?となりそうなので、簡単に説明します。
空港にある航空ラウンジは大きく分けて2種類があります。
- 空港やクレジットカード会社が運営するラウンジ(VISAやMastersなど)
- 航空会社運営のラウンジ(JALやANA)
カードラウンジ
複数のクレジットカード会社で運営されており、入るための条件がゆるいです。(ゴールドカード以上が対象)
入りやすいため航空会社運営のラウンジと比べると混雑しがちです。食事も軽食程度となり、ソフトドリンクのみでアルコールはありません。
上述した楽天ゴールドカードで利用可能なのがこちらです。
航空会社ラウンジ
名前の通り、JALやANAなどの航空会社が運営するラウンジです。
こちらを利用するため、一般的には航空会社の上級会員(JGC JALグローバルクラブやSFC スーパーフライヤーズ)になる方法があります。これらは俗に"修行"と呼ばれるくらいで、なかなか取るのは大変です。
入るためのハードルが高いため、カードラウンジより空いている傾向にあります。また軽食だけでなく食事やアルコール類の提供もありサービスの質は高くなります。
このような航空会社ラウンジも利用できるのが、楽天プレミアムカードに付帯するプライオリティ・パスです。
具体的に国内で利用可能なラウンジは以下のとおり11箇所(4空港)です。
成田国際空港 | 第1ターミナル |
T.E.Iラウンジ |
第2ターミナル | T.E.Iラウンジ IASSエグゼクティブラウンジ |
|
中部国際空港 | KALラウンジ スターアライアンスラウンジ セントレアグローバルラウンジ |
|
関西国際空港 | KALビジネスクラスラウンジ ぼてぢゅう |
|
福岡国際空港 | KALラウンジ |
ただし、リストを見ればわかるように国内にあるJALやANAのラウンジ(サクララウンジ・ANAラウンジ)では使用できないというのが欠点でしょう。また羽田空港には対象ラウンジがありません
そのため、プライオリティ・パスは主に海外旅行をよくされる方向けのサービスと言えます。
楽天プレミアムカードはプライオリティ・パスが使えるカードの中では最安値です。
プライオリティ・パスが使えるクレジットカードの年会費
アメリカン・エキスプレス・カードでは13,200円〜、JCBプラチナは27,500円
プライオリティ・パスは楽天プレミアムカード発行後、別途手続きが必要です!
海外旅行傷害保険が充実
海外旅行傷害保険は楽天カード・楽天ゴールドカードでも付属しています(上限2,000万円)
ただ上記2カードは旅行の代金を楽天カード(楽天ゴールドカード)で支払わないと保険対象となりません。これを利用付帯と言います
一方楽天プレミアムカードの場合は、自動付帯のため旅行代金をカードで支払わなくても保証が付きます。上限額も5000万円と高くなっています
海外旅行傷害保険では、死亡・後遺障害保険金以外は複数カードの重ねがけが可能です。つまり1枚のカードでの保証上限が200万円でも、2枚持っていれば400万円まで保障されるようになっています。
つまり「海外旅行に行く場合、海外旅行傷害保険が自動付帯のカードは何枚あっても損はしない」ということになります。
※もちろん意味なく年会費の高いカードに入れというわけではありません!
楽天プレミアムが1年間無料で利用できる
楽天プレミアムというのは楽天市場で送料がかかる場合、送料分のポイントで還元してくれるサービスです。送料がかからない商品の場合はポイント+1%となります
この楽天プレミアムを普通に利用しようとすると3,900円/年かかるところ、楽天プレミアムカードを発行すると1年間無料となります。
楽天プレミアムカードの楽天プレミアム1年間無料付帯は2020/7/13審査終了分で終了になります
楽天のサービス利用でさらにポイントが追加
3つのコースから1つを選ぶことができる特典があります(選べるサービス)。
- 楽天市場コース:毎週火曜日・木曜日の楽天市場でのポイントがさらに+1%
- トラベルコース:楽天トラベルでのカード決済でポイントが+1%
- エンタメコース:Rakuten TV利用ポイント+1%と楽天ブックスカード決済で利用ポイント+1%
ポイント獲得上限は3コースとも10,000ポイント/月です。クレジットカード決済のみが対象で、ポイント支払い分は対象外です
楽天プレミアムカードを発行する人の多くは楽天市場での購入金額が多いと思うので、楽天市場コースにしておくのが無難でしょう。
誕生月の楽天市場でのポイントがさらに+1%(上限10,000ポイント/月)
上記の3コースから1コースを選ぶものに加えて、誕生月はさらにポイントが+1%されます。こちらもクレジットカード決済のみが対象で、ポイント支払い分は対象外です
選べるサービス(楽天市場コース)+誕生月ボーナスで、楽天市場での買い物がさらに最大+2%となります。
楽天プレミアムカードの標準還元率と合わせると、誕生月の火曜日 or 木曜日なら楽天市場での買い物で+6%ということになりますね
楽天プレミアムカード まとめ
楽天プレミアムカードは一言で言えば年会費が高いが特典も色々あるカードということになります。
特に向いているのは下記の人です
- 楽天市場での購入金額がかなり多い人(月額17万円〜)
- 海外旅行に多く行く、空港のラウンジを頻繁に利用する人
なお楽天プレミアムカードは入会+利用で10,000ポイントもらえるため、初年度はほぼ年会費分はペイできることになります。
楽天プレミアムカードは下記のリンクから申し込み可能です
まとめ
楽天カードは楽天市場の買い物(楽天ふるさと納税含む)で還元率が上がることや、楽天証券で投資信託の購入を行うとポイントが得られることから発行して損のないカードです。
- カードは3種類:楽天カード・楽天ゴールドカード・楽天プレミアムカード
- 楽天カード:楽天市場をあまり使わない人向き(11万円/年以下)
- 楽天ゴールドカード:一番オススメ 年会費2200円で+4%のポイント還元が得られる
- 楽天プレミアムカード:楽天市場で月17万円以上購入する人、海外旅行を多くする人向き
最初にも書きましたが、大雑把に言って楽天カード(通常)が18%、楽天ゴールドカードが80%、楽天プレミアムカードが2%の人くらいに向いているのではないかな?と思います