RAVPower RP-PB186というモバイルバッテリーを買いました。
2020年11月にiPhone 12 Pro Maxを買う予定で、高速充電に対応したモバイルバッテリーが必要となったためです
(4年ほど使っていたiPhone 7は急速充電非対応)
ポイント
- 10,000mAhの持ち運びにちょうどよい容量、サイズや重量も合格点
- 急速充電対応:18Wでスマホ充電可能
- USB-C(PD対応)は最大29W出力と同容量帯では高出力→iPadはもちろん、MacBookも充電可能
- USB-Aも搭載しており汎用性が高い
今回はこちらの製品のレビューをしていきます。
RAVPower モバイルバッテリー RP-PB186 レビュー リニューアル版と旧版の比較
まずは簡単にスペックを説明します。
※本製品には2020年9月にリニューアル版が出ています。本記事での記載は基本的に旧版についてのものであり、リニューアル版との比較は最終項にまとめてあります
RAVPower RP-PB186スペックと写真
RP-PB186 スペック
- 型番:RP-PB186
- メーカー:RAVPower
- 容量:10,000mAh
- 出力:USB-A × 1ポート 最大18W(5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A) + USB-C × 1ポート 最大29W(PD対応 5V/3A, 9V/3A, 12V/2A, 14.5V/2A)
- 合計最大出力:29W(USB-C 18W + USB-A 5V/2.1A)
- 入力:USB-C(5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A)
- 重量:188g
- サイズ:111 × 51 × 25mm
内容物は本体に加え、USB-C - USB-Cケーブル(モバイルバッテリーの充電に使用)とポーチ、簡易説明書となります。
重量は188gと10,000mAh帯のモバイルバッテリーの中では最軽量クラスです
※2020/6発売のAUKEY PB-Y36が世界最小/最軽量とされ181g
比較のため単3型乾電池と並べました。
すっぽり手に収まり、男性であればパンツの1ポケットにスマホとモバイルバッテリーが両方入るかな?というサイズ感です
入出力用のUSB-C(PD対応)端子と出力用のUSB-A端子は本体側面にまとまっています
RAVPower RP-PB186の特徴 メリット
本製品の特徴・メリットは下記4点です
ポイント
- 10,000mAhの持ち運びにちょうどよい容量
- スマホ18Wの急速充電に対応
- USB-C(PD対応)は最大29W出力と同容量帯では高出力
→iPadはもちろん、MacBookも充電可能 - USB-Aも搭載しており汎用性が高い
それぞれ説明していきます
10,000mAhのちょうどよい容量
モバイルバッテリーの容量は大きく3種類に別れます
モバイルバッテリー 容量
- 5,000mAh:スマホ専用
- 10,000mAh:スマホ+タブレット充電も可能
- 20,000mAh〜:PC充電も可能に
モバイルバッテリーでの充電対象はスマートフォン・タブレット・ノートPCが一般的ですが、後者ほど大きな容量と大きな出力(ワット数)が求められます。
容量と重量は比例するため、容量が多ければそれだけ持ち運びが大変になります
大きな容量がなければ出力ワット数を活かせないこともあり、多くのモバイルバッテリーは下記のように表せます
バッテリー容量(mAh) | 出力W数 | 重量 | 用途 |
5,000 | 18W | 100g前後 | スマホ専用 |
10,000 | 18W | 180g前後 | スマホ+タブレット |
20,000 | 18W, 45W, 60Wなど ノートPC充電には高出力が必須 |
400g弱 | スマホ+タブレット(+ノートPC) |
なお、スマホやタブレットのバッテリー容量は下記のようになっています。
iPhone iPad バッテリー容量
- iPhone 12:2,815mAh
- iPhone SE(第2世代):1,821mAh
- Google Pixel 4a:3,800mAh
- iPad Pro 11inch:約8,000mAh
モバイルバッテリーの用量は充電の際に失われるロス分がある(20〜30%)ので、10,000mAhといってもすべてが使えるわけではありません
それも踏まえると、10,000mAhクラスはスマホの日常利用なら問題はなく、タブレットの緊急充電も可能で重すぎないバランスの取れた容量と言えます。
実際、10,000mAhクラスのモバイルバッテリーはもっとも販売数が多くなっています
ポイント
モバイルバッテリーの容量:10,000mAhは必要十分な容量で持ち運びやすい重量
急速充電対応 スマホを18Wで充電可能
iPhone 8以降、最近のスマートフォンの多くは急速充電(高速充電)に対応しています。
急速充電とは、言葉の通りスマートフォンを素早く充電できるというものです。
最も基本的な充電速度は5W(5V/1A)ですが、急速充電では18W(12V/1.5A)での充電が可能になります。充電ワット数が増えれば、充電完了までの時間が短くなります。
本製品ではUSB-Aポートで最大18W(12V/1.5A)、USB-Cポートで最大29W(14.5V/2A)と急速充電に対応しています。
ポイント
急速充電(18W出力対応):iPhone 8 以降のスマートフォンであれば短時間で充電可能
USB-C(PD対応)を活かせばiPad Pro(2018)やMacBookも充電可能
本製品のUSB-C出力は29Wに対応しており、10,000mAhクラスでは類を見ない大容量での出力が可能です。
(上の表で示した通り、10,000mAhクラスでは18Wまでしか対応しないのが普通)
これを活かせば18W以上が求められるiPad Proはもちろん、MacBook(12inch)やMacBook AirなどのノートPCも充電できます。
10,000mAh容量帯で、29Wの高出力に対応したモデルは他になく本製品の強みです。
10,000mAhでノートPCの満充電はできませんが、充電の選択肢が増えるのは良いことです。
MacBook Proは61W(13インチ)/87W(15インチ)/96W(16インチ)の出力が必要なため本製品では充電不可
iPad Pro 2020年モデルは本製品では充電できないという書き込みがありますが、iOS14でのアップデートで対応したようです(クリックで拡大)
※手元にないので未検証
ポイント
10,000mAh容量で29Wの高出力:iPadに加えMacBook(無印)やMacBook Airも充電可能
USB-CとUSB-Aポート両方を搭載
MacBookがUSB-Cポート × 1という攻めた構成で話題になったのが2015年ですが、近年はUSB-C端子の普及が進み多くのデバイスがUSB-Cで充電可能となりました。
- iPhone
- iPad
- MacBook
- AirPods
しかしまだmicro USB充電が必要なものがたまにあるので、その対策としてUSB-Aポート搭載のものが必要でした。
具体的には以下のようなものです
- ホテルルーター(WMR-433W2)
- Kindle PaperWhite
- Apple Watch(USB-C充電ケーブルもあるが未所持)
- デジタルカメラ(DSC-RX100M6)
とくにホテルルーターは勤務先で有線LANしかない場合、Wi-Fiを作成するのにちょこちょこ使っています
本製品はUSB-A端子とUSB-C端子の双方を搭載しているため、スマホ+タブレットやスマホ+Apple Watchなど多彩な充電シチュエーションに対応しやすいというメリットがあります。
ポイント
USB-A端子 × 1 + USB-C端子 × 1の構成は同時充電も可能で汎用性が高い
リニューアル版について:最大出力が18Wに低下したが値段は安くなったのでAUKEY PB-Y36で良い
RAVPower RP-PB186は2020年9月にリニューアル版が発売されました。
旧版(オリジナル版)と新版(リニューアル版の違いは下記のとおりです
RAVPower RP-PB186 | 旧版(オリジナル版) | 新版(リニューアル版) v2 |
USB-C | 最大29W (5V/3A, 9V/3A, 12V/2A, 14.5V/2A) |
最大18W (5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A) |
USB-A | 最大18W (5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A) |
最大18W (5V/2A, 9V/2A) |
USB-C + USB-A | 最大29W | 最大17W |
価格 | 3,999円 | 2,999円 |
リニューアル版ではUSB-C出力が18Wまでとなってしまいましたが、一方価格は3,999円→2,999円と1,000円引きになっています
モバイルバッテリー界で有名なAnkerやAukeyの類似製品に、Anker PowerCore 10000 PD Redux, AUKEY PB-Y36があります。
今回とりあげたRP-PB186とそのリニューアル版、Anker製品、AUKEY製品の4つを比較すると下記のようになります
10,000mAh モバイルバッテリー比較 |
RAVPower RP-PB186 旧版 |
RAVPower RP-PB186 リニューアル版 |
Anker PowerCore 10000 PD Redux |
AUKEY PB-Y36 |
USB-C | 最大29W (5V/3A, 9V/3A, 12V/2A, 14.5V/2A) |
最大18W (5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A) |
最大18W (5V/3A, 9V/2A, 15V/1.2A) |
最大18W (5V/3A, 9V/2A, 15V/1.2A) |
USB-A | 最大18W (5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A) |
最大18W (5V/2A, 9V/2A) |
最大12W (5V/2.4A) |
最大18W (6V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A) |
USB-C + USB-A | 最大29W | 最大17W | 最大18W | 最大18W |
重量 | 188g | 188g | 192g | 181g |
値段 | 3,999円 | 2,999円 | 4,299円 | 2,680円 |
これを見ていると、RAVPowerとしては29Wの出力にこだわるよりも18Wに押さえて値段を下げたほうが競争力が高いという判断なのでしょう。
なお値段は定価なので、クーポンやタイムセールで頻繁に変わります
MacBookも充電できる高出力がほしい場合はここまで紹介してきた旧商品(下記リンク)を、スマホとタブレットだけで良ければリニューアル版ないしAUKEY PB-Y36を買うのがベストな選択肢と言えそうです。
※↑が旧版 定価3,999円のものです
※↑がAUKEY PB-Y36
ポイント
- RP-PB186 リニューアル版は最大出力が18Wに低下したが、値段は1,000円安くなった
- リニューアル版を買うならAUKEY PB-Y36も選択肢の一つ
RAVPower RP-PB186まとめ
今回は高性能で持ち運びに向いたモバイルバッテリー、RAVPower RP-PB186を紹介してきました。
ポイント
- 10,000mAhは日常使いに向いた容量&重量のモバイルバッテリー
- スマホを急速充電(18W)することが可能
- USB-Cは29Wの高出力に対応しており、小型のノートPC(MacBook Air)なら充電可能
- ノートPC充電が不要なら、18W出力で安価になったリニューアル版(もしくはAUKEY PB-Y36)の購入がおすすめ
スマートフォンやタブレットは現代の必須アイテムなので、バッテリー切れで使用できない自体を防ぐためにRP-PB186のような小型モバイルバッテリーを常に持ち歩くのがおすすめです。
なおiPhoneで使う場合は、USB-C - Lightningケーブルも忘れず購入しておきましょう
Anker PowerLine II USB-C & ライトニングケーブル MFi認証 PD対応 急速充電 iPhone 12 / 12 Pro / 11 / SE...
ちなみに自分が9年間くらい使ったモバイルバッテリーは下記のような性能でした
- 型番:KBC-L54D
- メーカー:SANYO
- 容量:5,400mAh
- 出力:USB-A×2ポート(5V/1.5A)
- 入力:microUSB
- 重量:142g
- サイズ:105 × 69 × 160mm
5,400mAhで142gと10,000mAhで188gの現在と比べるとだいぶ見劣りしますが、9年間使えたのは普通にすごい(2011年発売)
使いすぎて充電ボタンが破損し、eneloopロゴもほぼ消えてますね…お世話になりました